• 健康で美しく歳をかさねる為に

下咽頭癌再々発 生きるための手術

声を失う手術

今日4月28日(水) 午前8時30分 手術室へ
一日がかりの手術

耳鼻科・消化器外科・整形外科 3科合同の大手術。
何時に終わるか見当もつかない。

そんな凄い手術なのに、病院で待つこともできない(ToT)
「終わったら電話連絡するので、自宅待機でお願いします」

コロナさえなけば……
術後、いつ会えるかも解らない。

最後の声を聞くために、今朝電話した。
これが最後の肉声……

最後の最後まで悩んでいた夫

生きるか  声を残すか
二者択一しかなかった。

手術をせず、死ぬまで自分の声で話す事を選ぶこともできた。
癌と付き合いながら、抗がん剤を打ち、体調不良と戦う。
一年か二年後今使っている抗がん剤も効かなくなる。
また別の抗がん剤を打って……
そういう道もあったけれど……

ただ、最初の手術をしてから、嚥下食が夫の食事になった。好きなものを食べることができなくなった。

フードプロセッサーで粉砕して、とろみをつけて固める。味は依然と変わらなくても、見た目は別物。
目で食べる楽しみがなくなるのは、辛かったのだと思う。

今回、食道もなくなる。代わりに自分の小腸を食道のあった場所に取り付ける。
少し時間はかかるけれど、依然と同じ食事を楽しめるようになるらしい。

抗がん剤の苦しみと、癌の恐怖がなくなり、好きなものを食べることができる。
声を失う事と引き換えにしてもいいと思ったみたい。

辛い選択だったと思うのよね。

いろいろ勝手な持論を、私に言ってくる人もいたけれど……
「ほっといて!」って感じ。


当事者になってみないと、解らない事ってあるなと、この歳(62歳)になってもまだ知らないことが多く経験値の低さに愕然とする。

いざ自分が、夫と同じ立場になったときどんな選択をするかなんて、そのときが来なければ解らない。

これからのこと 私の覚悟

二年前の2月、夫が下咽頭癌と診断されたとき、夫も私も何も解らず霧の中を歩いているようだった。
目の前に現われたことに、その都度対応することしかできず、先の見えない不安でいっぱいだった。

いつまで続くか解らない嚥下食作り。どんどん痩せていく夫。
何を食べさせたら良いのか解らなくなり、疲労する私。

ある日ベットから起き上がれなくなった。

私が倒れると、夫は餓死する。その現実は、精神的にもキツかった。



今度は失敗しない!  夫がどういう状態で帰ってきても、毎日笑顔を忘れない(^_^)v
適当に息抜きしながら、楽しみながら、夫の障害と付き合っていこう。

取りあえず、今夜遅くにかかってくるであろう病院からの電話を、心穏やかに(落ち着かなくて、余計なことを色々考えてしまうけれど)待つことから始めよう。

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